富裕層が集まる グアム島の小型高級ホテル
- 2016/3/26
富裕層にとって居心地がいいのは小型の高級ホテル
世界の主要都市には、富裕層にとって居心地がいいプチホテルがあります。有名なのはシンガポールのラッフルズホテル。シンガポールの最高級ホテルの中では圧倒的に部屋数が少ないこのホテル、開業時にはわずか10室だったそうです。
こういった部屋数が少ないホテルの魅力は、スタッフがひとりひとりの客の顔と名前を覚えてくれていること。だからサービスも頼みやすいし、一度頼んだことは次の日以降も繰り返してくれます。
たとえば「夜中に水をよく飲むので」とお願いすれば、毎日多めにボトルウォーターを入れてくれたり、コンシェルジェも次第に自分の好みを理解してぴったりのレストランを紹介してくれたりとだんだん居心地がよくなってくるのがコンパクトなサイズのホテルの魅力です。
一方で世の中の流れとしてはホテルのような巨大なオペレーション産業は、一定以上の規模があったほうが経営しやすいことから、世界中の都市で一流ホテルはどんどん巨大化しています。
ですから居心地のいい高級ホテルは絶滅危惧種で、だんだんその数を消しつつあります。
絶滅危惧種の小型高級ホテルが新しいコンセプトで復活?
このジレンマを解決するおもしろいアイデアのホテルがグアム島にはあります。ヒルトン・グアムの中にある「タシクラブ」です。
タシクラブはグアム島のタモンベイの南側のはじにあるコロニアル風の建物で、巨大なヒルトン・グアム・リゾート&スパの建物の一部なのですが、実はメインタワーが開業した後になって建てられた新しい建物。
1972年当時、ヒルトンが建設された頃はまだグアム島はリゾートとしても未開発だったこともあり、広大な土地が取得できたため、ハワイのように高層化するのではなく、敷地内で贅沢に横に低層の建物を広げる形で誕生しました。
コンセプトとしては「ホテル イン ホテル」ということで5階建ての低層のこの建物が、ヒルトンリゾートの中にあるもうひとつ別のホテルという位置づけで、そこでは最高峰のおもてなしを標ぼうしています。
高級プチホテルのアットホームなサービスと、大型ホテルの利便性が混在
本館からつながる通路の先に、タシクラブの入り口のドアがあって、そのドアを開けるとフロントとコンシェルジュを兼ねたタシクラブ専用デスクのスタッフが笑顔でお客様を迎えてくれます。
客室も高級感あるデザインで清潔で居心地がよく設計されていて、オーシャンビューの部屋からはタモンベイの先の恋人岬が一望できます。
大きな吹き抜けになっている建物の中央部にはタシクラブラウンジがあります。ここでは無料の朝食やイブニングカクテルが提供されます。まだそれ以外の時間でも紅茶、コーヒー、トロピカルドリンクはいつでも無料。WiFiも無料で提供されているので部屋にいるよりもラウンジに出てきたほうがずっとくつろげます。
さらに18時になるとウクレレレッスンやカルチャーダンスなどのイベントも。コンパクトなホテルの居心地のよさを堪能する一方で、レストランやショッピング、スポーツジムなどは隣接するヒルトンの設備を利用するという巨大ホテルのメリットも一緒に享受できる。
そう考えるとこのタシクラブの「ホテル イン ホテル」というコンセプト、もっと世界中の高級ホテルでマネをしてもいいと思うのですが、どうでしょう?
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